ものかき夢想

ひたすらものかき

「憧れ」は何も産まない

先日お伝えしましたCOMITIA106の参加が確定しました。外注してる表紙が完成次第ここでも告知します。とりあえず今の進捗は、本文が完成した、とだけ。完成とは言ってますが、誤字脱字などの確認、いわゆる「推敲」という作業がまだ完了していないので気が抜けません。あとは本に載せた時に変な感じにならないか「整形」したり、とか。

 

今日はその話でなく、いや、関係はしているのですが。

 

Twitterとか眺めてると、よく「こんなことしてみたいな」とか「あんな風になってみたいな」とかボヤいているのをよく見ます。特に「絵が上手くなりたい」というのが代表格ではないでしょうか。かくいう私もよくいろいろな願望を口にします。ここでは言いませんが。

で、そういった願望があってそれを口にする、ないし心に思うまでは人間第一歩誰でも同じかと思います。そして、ここから大きく二手に分かれます。今さっき立てたその願望を満たす為に「何かしら行動する」か「未だ欲し続けるのみ」か。私がTwitterで見かける人は大多数が後者ですし、私もだいぶ後者寄りです。でも、有名な絵師さんとかって、なんでもない時でもいっぱい何かしら描いてますよね。

 

私を例に挙げます。

私はイラストよりもどちらかといえば文章に力を入れたい人です。私は「面白いお話を書いてみたい」と言い続けてきました。割とずっと。特に何もせず。以前からブログをやっていたので、そこから派生させればまぁー大丈夫やろ、とか考えていました。ただ、それだけ。

しばらくしてからSSを書きました。自分の中では上手いこと書けたかなと思っていましたが、どうも反応がよくありません。何がいけないのか、どこを変えればいいのか、その時の私にはわかりませんでした。何度も何度も自分で書いた作品を読み返し、改良した点を踏まえつつ、新たにSSを書き、それをまた読み返し、……そういったサイクルが出来上がりつつありました。

そんなある日、ひょんなことから同人誌を書くことになりました。今まで書いた2000〜3000文字のSSではなく、数万文字を必要とする中編クラスの分量です。今までの書き方はおよそ通用しません。SSのノリで書くと、それこそ数千文字で物語が終わってしまいます。それでは困ります。

同人誌に出すお話の構想を考えました。史実を基にするかまるっきりのファンタジーにするか、オリジナルか二次創作か、日本国内か国外か、などなど、世界観を考えます。物語なので当然登場人物も考えなければなりません。どんな格好をしていて性格はどんなで誰と関わっていて、……考えることは山ほどあります。

SSだとある程度はノリと勢いで書けたのですが、中編ともなると、資料がないとどうしようもありません。図書館へ行ったりネットの海に潜ったり知人から知恵を拝借したり、そしてそれらで得た情報をノートや情報カードにまとめていつでも閲覧できるようにしました。

 

 

これ以上書くとなんだかややこしくなるので省略しますが、とにかく何が言いたいかっていいますと、「夢想してるだけじゃ駄目」なんですよ。こうなりたいという憧れだけでは何も産まれてこないのですよ。実際に書いてみないと構想もへったくれもあったもんじゃありません。ものかき夢想を謳っている私が言うのも変な話ですが、面白い話は読んでるだけじゃ書けるようになりませんし、自分のファンなんてつくはずもありません。

と書くと「憧れることが第一歩だ」という人が出てくるかと思います。私もその通りだと思います。ただ、それは、それだけでは何にもならないのですよ。マッチがない状態でガソリンを手に入れるようなものです。多分。マッチは誰も渡してくれません。なんかわけがわからなくなってきた。多分上手いこと言ってる。

 

こんな偉そうなことを言ってる私は行動出来てるかと言われると、……うーん、どうなんでしょうね。以前よりは行動できているとは思いますが、まだまだ密度が足りないように思います。何より目の前の原稿でいっぱいいっぱいでございまして。あ、そういや最近SSを書いてない。ぬぉー

 

まぁそんなわけです。本当は同人誌が完全に出来上がってから書きたかったのですが、どうしても書きたくなったので本文完成という段階で急遽書きました。おわり。