ものかき夢想

ひたすらものかき

内圧、脳、無味。

身体をまとわりつく心地良い不快感。日本の夏はこれだからやめられない。外国へ長期間滞在したことはないから比較のしようが無いが、話を聞く限りではこの感覚は日本だけのものらしい。それも日本の中でもある程度限定された地域。

 

暑い

 

暑い

 

脳の天辺から両足のつま先まで"暑い"で包まれる。今なら宇宙へ放り出されてもなんとかなりそうな気がする。なんともならない気もするし、何をするわけでもない。更に言うと、そもそも宇宙へ行く必要も無いのでこの思考は断ち切ってもよさそうだ。

 

私は冬が嫌いだ。寒さは身体を縮こませる。私の行動思考を具に潰してくる。夏とは違い、私以外の森羅万象までも活力をなくし、熊でさえ無気力に無意識の世界に陶酔する。春眠でなくとも暁を覚えぬとは良いご身分なことだ。

 

暑い

 

夏だからといって、暑いからといって、冬が恋しくなることはない。私にとっての夏は、私に生きる活力を与えてくれる。私の周りは活気に満ち満ちて、それでいてなお爽やかな居心地の悪さが私の心を掴んで離さない。あぁ、私はどうしてしまったというのか。

 

暑い

 

暑い

 

暑い

 

思わず麦茶を手に取る。奴らは私の身体に入り込み、五臓六腑を蝕んで溶けていく。一体私は何がしたいのだろう。そう思いつつ、また机に向かう。その答えはきっと出ない。だろうが、無様に邁進してみようではないか。時間は、それなりにある。